温熱系vs意匠系

2018.10.29

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アドブレインのクライアントはいわゆるアーキテクトビルダーのなかでも下手な設計事務所より設計がうまい工務店が多いのですが、このところ同じエリアの高気密高断熱追求派(ここでは温熱系とします)の工務店がデザイン力を身につけてきていて、うかうかしていられない状況になってきているようです。

仕上げや素材、納まりなどを追求する工務店は(ここでは意匠系とします)の方は「高断熱高気密にしてないけどお客さんから寒いとか言われたことない」とよく言われますが、実際に撮影にいくと、高気密高断熱を追求している工務店の家は真夏でも全館冷房が効いてて実に快適なのに対して、意匠系の工務店の家は冬に靴下2枚履きしても冷たくて堪らなかったりと明らかに差があります。

一方、デザインに関しては、意匠系の工務店は「彼らの家はウチのを真似てそれっぽくなってきたけどイマイチダサいよね」というのですが、そこの違いをわかる素人は少なくて、建築的なこだわりにコストを掛けた家より性能にコストを掛けた家のほうが、お客さんには明確に伝わるしメリットも多いということになります。

設計事務所も含めた意匠系もだいぶ性能を意識しはじめてきてはいますが、コストを下げないといけなくなったときサッシの性能を下げるという選択をしているようだと、デザイン力を身につけた温熱系の工務店にあっさり市場を奪われる気がしてなりません。

クライアントのなかにはどちらも両立しているところもあるので、一度ミーティング形式の勉強会を開いてもいいかなと思っています。