ブランドは自分でつくるもの?
2018.10.26
カテゴリ:昨日の14時間に及ぶ打ち合わせでのこと。
クライアントが群馬の方で、「登利平」の話になったのですが、「上州御用鶏めし」と謳っているが、鶏めしは上州の郷土料理でもなんでもなく、登利平が打ち出して上州名物にしてしまったというのです。
実は登利平の鶏めしはけっこう好物で、高崎あたりにいくとお店があれば必ず立ち寄っていたので、この話には驚かされました。ウェブサイトを見てみると確かに昭和28年創業とあり、郷土料理というわけではないようです。
そのクライアントは「だから、ブランドは自分でつくるものなんだよ」とおっしゃっていたので、その場が「そうか、自分で勝手に立ち上げちゃえばいいのか」という雰囲気になったんですが、ブランディングはそんな簡単な話ではありません。
立ち上げて認知させてという過程はあるのせよ、それが支持されるということがあってはじめてブランドになるので、勝手にでっちあげても「ファン」がつかない限りはブランドにはならないのです。
登利平の鶏めしはおいしくてファンがつき、上州エリアで店舗展開できたのでブランドになりましたが、そうでなかったら、「群馬に行ったら、登利平で鶏めし食べよ」とはならかなったはずです。
アドブレインに頼んで、ロゴとかキャッチコピーとかつくってもらえばブランド工務店になると思ってる方がたまにいますが、あくまで「地力」がベース。
それを市場のマッチングさせることはできますが、継続的な努力とファンづくりなくしてブランド化はありえないということを知っておいて欲しいと思うのです。